的伍題01〜10
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SEX
誰にも見せたことのない部分を あなたにだけ
熱で 頭が 身体が どうにかなってしまう
侵蝕される 身体だけじゃなくて 全てを
激情に オカされる
「全部 壊して」
HUG
きつく きつく 身体が折れてしまう程
全てを 包み込むように
温もりが 優しさが 身体の奥まで 浸透する
胸に顔をうずめて 背中に腕をまわして あなたに縋りついて
「ギューって して」
KISS弐
頭を抱いて 貪るような
息継ぎができない 苦しい くるしい クルシイ
熱に侵される
下唇を咥える
唇を 舌を 噛み切ってやれば 貴方の紅い赤い血が 滴って それを指で拭う貴方は とても
KISS
軽く 小鳥のように ついばんで
情熱的に 深く 深く 絡めとる
おでこや頬だけじゃ 足りない
唇に残る 感触と 熱
「ここで キス して」
堕天使
「我らが主よ もう 貴方には 従えない」
黒に染まりし我が翼は 二度と元には 戻らない
何が正義で 何が悪なのか もう 判断など つかない
もう飛べない 飛び続けるのに 疲れた
そして暗く深い闇の底へと 身も 心も 堕ちてゆく
魔王
悪と魔の象徴 統べるモノ
「血と恐怖と叫びをおくれ」
圧倒的な力でもってして 全てに恐怖を植えつける
「何故 あのような餓鬼に 勝つことが出来ない!?」
「昔のことなど とうに忘れた 今の我にあるものは 今だけだ」
神
一体どれだけサイコロを振れば ココから解放してくれますか
絶対的な頂点の存在なんかじゃぁ ないんです
名ばかりの ソレ には なりたくない でも
救いはあるのか と 泣き叫ぶ様を 一体どれだけ見てきたのだろう
ココから逃げても 良いですか
人間
泣いて叫んで縋りついて 人目を憚ることもなく ただ 自分という存在を 誰かに救って欲しいだけで
人の目が 世間の声が 周りの評価が 気になって 気になって 怖かった
目を逸らすな 耳を塞ぐな 頼むから 逃げないで 僕を 認めて
世界の歯車 社会の駒
どうして と 幾度となく訊ね続けても 明確な答えなど 返ってくる筈もなく
悪魔
どこまでも続く 闇のような 漆黒の翼が 僕を魅了して止まない
「その角や鉤爪で 一体どれだけの人を モノを 傷つけた?」
太陽なんて 澄んだ青空なんて 見えなくていい 眼を焼かれてしまう だけ
どれだけ 人の心を悪の道に堕としても 拡がっていくこの ムナシサ は 何なのだろう
悪魔と忌み嫌われても この生き様を 変えることは 許されない
天使
あなたのその白い 本当に どこまでも 酷く 白い 白い翼に焦がれた
「その金の輪っかって 触れんの?」
空を飛んだって自由にはなれない 飛ぶのに疲れれば堕ちるだけだ
正義や道徳を語ったって 誰も救えない 救われない
偽善だといわれても この生を全うするしか 他に術は ないんです